私たちの体は,疲れると眠たくなり自然と眠りに落ちますが,疲れすぎると,かえって眠れない状態となります.実は,眠るのにも「体力」が必要なのです.体の状態(エネルギー状態)が悪化すると,眠りが浅くなり,寝ている時間がいくら長くても,深い睡眠が取れないために,昼間に眠たくなり,だるくなり,おまけに仕事の効率も悪くなり,その結果,残業が増え,更に疲れて,寝る時間が無くなり...な~んて,悪循環に陷っている方はいませんか?
寢ているときに,体はエネルギーを充電するのですが,その充電が,眠りが浅くなることで,充分に行えず,その結果,昼間に電池切れ状態となります.その充電したエネルギーを使って寢るので,その充電が不十分だと寢られなくなります.一般的に使われている睡眠薬は,残念ながら,この充電はできないので,睡眠薬で一見寢ているようで,実はしっかりとした睡眠は取れていないことが多いのです.こんな時は,やっぱり漢方が便利で,この充電そのものをする薬がいくつかあります.体のエネルギー状態バランスにあわせて,薬を使い分けますが,一度,この充電を漢方で行ってあげると,後は,自分の体が自動的にエネルギーを充電できるようになり,睡眠状態が改善してきます.もちろん,睡眠薬も飲む必要がなくなります.
とりあえず,交感神経の緊張状態を作り出す物は,すべて睡眠の妨げになりますから,喫煙,飲酒,甘味類の取りすぎ(果物も入ります),体を冷やすこと(体が冷える物を飲食すること,コーヒー,日本茶,ウーロン茶,青汁,牛乳等),夜遅くにコンピュータをすることは,まず,避けて下さい.それでも寝れない方は,どうぞ,御相談にのります.
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