新緑(軽井沢にて,,,)
いつも見ていた冷え症で、いろいろな強めの薬を使っても、なかなか改善してこない患者さんが先日いらして、診察させて頂いたところ、なんと、急に良くなっているではありませんか。「なにかやりましたか?」と、尋ねたところ、最近散歩を始めたとのこと。。。これか!というわけで、当たり前のことではあるのですが、冷え症の方は、天候もそろそろよくなってきたので、散歩をしてみませんか?新緑も気持ちがよいですよ。歩くと、体の代謝が上がるので、手っ取り早く、冷え症の治療になります。ぜひ、試してみてください。
血圧が上がるには,それなりの理由があります.高血圧は1つの病態を示した症候群でしかなく,血圧が高いから,下げる薬を使って血圧を下げましょうという,治療も確かに必要ではありますが,それでは,問題を解決したことにはなりません.問題は,なぜ,血圧が高くなっているかが問題なのです.ここを解決しない限り,降圧剤をひたすら飲み続けなければならないという,状況に陥り,現状の一般的な治療でも,このような方法が採られています.
さて,その理由の1つに,冷え症があります.先日も冷え症が原因で高血圧症に陷った患者さんが,訪ねてこられました.私は,冷え症が原因の高血圧症と診断し,この患者さんには,体を温める漢方薬のみを処方して,様子をみることにしました.翌日電話をかけてみると,すぐにその効果が現れ,いつも高い早朝時血圧は,その後は落ち着いているとのことでした.
冷え症で血圧が上がってしまう方の簡単な見分け方を伝授しておきます.
寝起きの血圧をまず測っておきます.これと,入浴直後の血圧を比較して,上の血圧(収縮期血圧)の差が激しい方は,冷え症による高血圧の可能性が高いと考えられます.こんな方は,まず,日頃の食生活を見直して,冷える食材の摂取を控えるところから始めてみてください.特に,飲み物で,コーヒー,緑茶,ウーロン茶は要注意です.
今日は,患者さんよりうれしいお知らせが入りました!
1年ほど前より,不妊症の治療をされていた方なのですが,妊娠されたそうです。よかったですね。
この方は,冷え症と血虚(貧血のような状態)が強く,なかなか妊娠しづらくなっていたので,体のエネルギー状態を補充するような補剤を使って頂いていました。
これから寒くなってきます。冷え症は,万病の元なので,皆さんも体を冷やさないようにしましょうね。
今日は,この暑い中,往診が8件もありました。往診先の家に入ると,決まって冷房がガンガンかかっていて,「さむーい」んです。皆さん,冷やしすぎです!
冷え症の方はもとより,癌の患者さんも,基礎免疫能が落ちてしまいます。癌にとっても好都合な環境を提供してしまいます。冷え症の方は,肩こりが強くなったり,腰痛がつらくなったり,はたまた血圧まで上がってしまいます。これで,血圧の薬を増量するようでは,本末転倒ですよね。
湿温は30度ぐらいでもよいです。扇風機を併用して,くれぐれも体を冷やしすぎないよう気をつけましょう!
ルイボスティーは冷えませんか?とのコメントが入っていたので一言.
ルイボスティーは,南アフリカの先住民が作って飲んでいるお茶で,発酵茶です.醗酵させると,お茶は,体を温める効果が強くなるため,理屈から言えば,冷やさない類にはいるのかな~と思いますが,インターネット散歩をしていたら,飲んだ人のコメントでは,結構冷えます,というのもありました...詳しくは,「http://procare.cocolog-nifty.com/blog/cat11407870/index.html」へ行ってみてください.効能が詳しく説明されています.これらの効果をみてみると,どうも,ルイボスティーは,いわゆる「お血」=「血液どろどろ状態」に対する効果があり,この結果として,冷えに良い,アレルギーに效く,ということになってくるようです.「お血」を改善すると,冷えなくなるのは,血行改善により,末梢の組織まで血流が到達しやすくなり,末梢の冷え(四肢先端の冷え)が改善してきます.漢方では,駆お血剤といわれる類の薬と同様と考えます.先ほどの,「ルイボスティーを飲んで,冷えた」というコメントは,つまり,この方の場合は,「お血」が無くて,ルイボスティーそのものの,性質が出てきたものと考えられますから,実際のところは,ルイボスティーそのものは,冷やす傾向のあるものと考えた方がよさそうですね....ただし,「お血」をもっている方であれば(現代人は,甘味類やお酒の摂取が多いので,ほとんどお血が多かれ少なかれあります),飲んでもそれほど害にはならないでしょう.飲んでみて,体に冷えを感じるようであれば,飲むのは遠慮してください.
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西洋医学的には,足のむくみと冷え感はまったく別物として考える現象で,すぐ心機能とか腎機能,はたまた,栄養状態の異常という話にすり替わってしまいますが,東洋医学的には,まったく違和感なく受け入れられる現象であり,充分ありえる話です.体の熱産生能力がおちてくると,「水」も体の中で「まわせなくなり」体の間質部分に溜まってきてしまいます.特に頭の方に「水」をもっていくのには,熱エネルギーが必要で,このエネルギーが枯渇してくると,腰が痛くなり,足の方に自然と水が貯まります.「水」は,比熱の大きい物質なので,「水」の有るところは,冷えてきます.
人間の体の基本は,すべて酵素反応で機能していますから,熱エネルギーがなくなってくる状態は,人間にとっては致命的なものとなります.なぜなら,酵素反応は,すべて,「一定の熱」がないと,反応しないからです.栄養が足りないから,栄養のある物をたくさん与えれば,元気になるという,妄想も,この酵素の話を理解していただければ,明らかにおかしいことがわかると思います.冷えている人にとっては,いくら栄養分を入れてあげても,消化酵素がちゃんと機能しなければ,そのまま,おしりから,食べた物がでてくるだけで,いや,もっと悪いことに,腸管の運動も低下していますから,お腹の中に食べた物がどんどん溜まってきてしまいます.その結果,お腹が異様にふくれてきて,今度は,食べられなくなってきます.この状況を解決するには,高価な栄養剤を投与するだけでは,何の解決にもならないことがわかると思います(といっても,現在の西洋医学的な栄養学では,単に入れる物のみの学門に徹しているため,このような,患者さんサイドの話は,まったく皆無で,とてつもなくお腹が張る栄養剤しかラインナップにそろえていません.困った物ですが...).
こんな時には,まず,体を温めてみましょう.先日読んでいた本の中に,「アイロン療法」というのがあり,これがなかなか效くようです.その他にも,東洋医学では,体を温めて治療する術がたくさんあります.お困りの方は,ぜひ一度,クリニックに立ち寄ってみて下さい.
「小児の冷え症なんて,いるのかしら?」と思う方も,いらっしゃると思います,実際,患者さんを診ていると,最近,子供の冷え症が多いのが,気になります.家でテレビゲームばかりしていて,外で遊ばないのが原因かもしれませんが,もう少し,違った原因もありそうです.現代医学の発達により,相当な低体重児の方でも,なんとか生きていけるようになってきました.私たちの体は,お母さんのお腹から出てくるとき,「体重」というエネルギーを授かります.これは,東洋医学的には先天のエネルギーと考えられ,「腎」という「エネルギータンク」に蓄えられています.低体重で生まれてきた方は,このエネルギーが極端に低いため,体を温める事ができません.人間の体は,全て酵素反応により動いているので,温度が低いと,全ての機能が低下状態となります.消化吸収能力も低く,食べても,吸収する力がないため,いつまでも痩せて,なかなか太れません.免疫機能も低いため,すぐに感染を起こしやすいのですが,ウイルスや細菌を排除するための発熱能力も体温が低いために,あまり発熱せず,このため,病原体を速やかに排除できずに,だらだらと感染状態が続きます.また,最近,天候が異常気象で,温かくなったり,寒くなったりが,突然おきてくる状態がままあります.このような,外気の温度変化は,体温が低い方には,非常なストレスとなります.このまま,大人になると,本人はとても,社会に出てから,苦労するはめになります.ぜひ,子供の内に,体の体温を上げる術を身につけさせてください.
先日,不妊症の患者さんで,冷え症からくる高温期不調が原因で,なかなかお子さんができない方がいらっしゃいました。もちろん,産科の先生にも診ていただいているようでしたが,うまくいかないとのことでした。1ヶ月ほど,漢方を飲んでいただき,高温期がちゃんと14日間程度続くようになったとの報告後,すぐに妊娠されました。冷え症は,やはり,いろいろな病態に絡んでくるなー,とつくづく考えさせられました。西洋医学的に考えても,私たちの生体の生理機能は,すべて酵素反応で成り立っていますから,酵素がちゃんと働くためには,ある程度の温度が必要となってくるのは,理解できることです。これから,だんだん暑い日が多くなってきます。クーラーや,冷たい飲料水,体が冷えるコーヒー,緑茶,ウーロン茶,青汁,麦茶,牛乳の取りすぎには,くれぐれも気をつけてくださいね。