カテゴリーアーカイブ 症状

「ストレス」と睡眠

最近,ストレス性の自律神経症状を訴えていらっしゃる患者さんが増えてきました.季節柄もありますが,「睡眠の浅さ」も,この症状の原因となります.夢をよく見る方,お昼ご飯を食べた後,眠たくなってしまう方は要注意です.こんな時,睡眠を深くするコツを伝授いたします.
(1)早い時間に夕ご飯をすませること,
(2)夕ご飯を少なめに,もうちょっと食べたいな~,ぐらいで止めてみましょう.
きっと,熟睡できるようになりますよ.

「ストレス」と肋骨の下の方の痛み

この季節,入学,入社,人事異動などで新しい社会環境に入り立ての方は,今までの自分のスタイルをそのまま継続できなかったり,思い通りに行かなかったりすることが多くなるものです.徐々にストレスが溜まり,体にも異変が出てきやすくなります.最近,クリニックで「はやりの?」ストレス症状は,「肋骨の下の張るような痛み」です.胃薬を飲んでも良くならないような上腹部痛では,よくこの症状を呈している方がいます.西洋医学的には,この症状を説明できるような物理的な病気は,存在せず,もちろん,レントゲンや血液検査,内視鏡検査,はたまたCT検査までやってもらっても,何にも見つかりませんので,「西洋医学的」には,「正常」と診断されてしまいます.「東洋医学的」には,この状態を「胸脇苦満(きょうきょうくまん)」と命名していて,しっかりとした,ストレス反応の所見と捉えます.なぜ,この場所に症状がでてくるかというと,経絡(血管のようなもの)というものの存在を東洋医学では考えており,この場所をそのストレス時に反応する経絡がここを通っていると,考えられているからです.実際に,この症状があるかないかで,ストレスのかかり具合がある程度わかるため,これに直結した治療も「東洋医学的」には,可能となります.

今年の「花粉症」は,半端なもんじゃない!

今日も花粉症の患者さんが,たくさん来院されました.
事前のニュースでも,言われていた通り,今年は症状がすごいため,「手持ちの処方の駒」もそろそろ,きびし~.皆さん,薬だけに頼らずに,花粉症の自己防衛対策をお願いします.マスクはもちろんですが,お酒,甘味類,フルーツ,牛乳等の過剰摂取は,花粉の症状を悪化させます.この時期だけでも,少し控えめにして下さい.冷え症の方は,できるだけ体を冷やさないように,緑茶やウーロン茶,コーヒー,麦茶等は避けて,番茶,紅茶,ほうじ茶に切り替えてください.先日コラムに書いたルイボスティーは,冷え症の方の花粉症対策には向いていないようです.ご注意を!

「つわり」と「移植時拒絶反応」

最近,「つわり」で悩んで,当院を受診される患者さんがいらっしゃいました.以前,私が,遊学していたころ(10年以上前の話ですが,肝移植の研究に,一時,オーストラリアのブリスベンという田舎町に1年半ほど暮らしていました),私の担当教授が,「つわり」も「移植時におこる拒絶反応」も,同じようなものだ,とよく言っていたのを思い出しました.お母さんの,赤ちゃんに対する,異物除去反応としての「つわり」と考えると,お腹の中で,炎症が起きているようなものなので,この炎症によって引き起こされてくる熱が,東洋医学的には,胃熱として説明されています.つまり,冷やしてあげると,少し「つわり」も治まってくるはず...ということで,少し,涼しげな食品(今だったら,レモンやいちご)を口にすると良さそうです.逆に,温めるもの(生姜やからし,炒め物等)は,少し「つわり」を煽るかもしれません.お腹の炎症は,一時的なもので,免疫的に,赤ちゃんが,その反応を乗り越えますから,そうすると,「つわり」は,徐々に無くなっていきます.この時には,今度は,あまり冷やさないで下さい.

杉茶

最近,お茶の話の質問がよくきます.先日も,ある患者さんより,次のようなメールが屆きました.
「20代から、かれこれ40年間,花粉症に悩み続けてきました。4~5年前から杉の葉、はと麦、ハブ茶をブレンドした「杉茶」をこの季節に飲んできました。その所為か症状が大変軽くなっています。体を冷やす飲み物は避けたいのですが,この杉茶は飲んでも冷えないでしょうか?」
このお茶は,ブレンド茶のため,一概には断定できませんが,各成分の特徴は,下記の通りです.
【杉木】辛,微温 駆お血作用.【禁忌】不可久服和過量.虚人禁服.
【鳩麦,薏苡仁】甘,淡,微寒 冷やして,余計な水分を処理する働き.
【決明子,ハブ茶】甘,苦,鹹,微寒 清肝益腎,祛風明目,潤陽通便
この患者さんの場合,腸内細菌叢の乱れがあり,この「杉茶」で,ある程度,腸内細菌の異常発酵が抑えられたため,うまく花粉症が制御できているのだと考えられます.成分からは,やはり,少し冷やす傾向のお茶のようですね.たぶん,ルイボスティーと同様の効果があるものと考えられます.特に,体の弱い方は,長期の服用は,あまりお勧めできないようです.その反面,お酒をよくお飲みになられたり,甘い物が好きな方には,ある程度の効果が期待できそうです.

ルイボスティー

ルイボスティーは冷えませんか?とのコメントが入っていたので一言.
ルイボスティーは,南アフリカの先住民が作って飲んでいるお茶で,発酵茶です.醗酵させると,お茶は,体を温める効果が強くなるため,理屈から言えば,冷やさない類にはいるのかな~と思いますが,インターネット散歩をしていたら,飲んだ人のコメントでは,結構冷えます,というのもありました...詳しくは,「http://procare.cocolog-nifty.com/blog/cat11407870/index.html」へ行ってみてください.効能が詳しく説明されています.これらの効果をみてみると,どうも,ルイボスティーは,いわゆる「お血」=「血液どろどろ状態」に対する効果があり,この結果として,冷えに良い,アレルギーに效く,ということになってくるようです.「お血」を改善すると,冷えなくなるのは,血行改善により,末梢の組織まで血流が到達しやすくなり,末梢の冷え(四肢先端の冷え)が改善してきます.漢方では,駆お血剤といわれる類の薬と同様と考えます.先ほどの,「ルイボスティーを飲んで,冷えた」というコメントは,つまり,この方の場合は,「お血」が無くて,ルイボスティーそのものの,性質が出てきたものと考えられますから,実際のところは,ルイボスティーそのものは,冷やす傾向のあるものと考えた方がよさそうですね....ただし,「お血」をもっている方であれば(現代人は,甘味類やお酒の摂取が多いので,ほとんどお血が多かれ少なかれあります),飲んでもそれほど害にはならないでしょう.飲んでみて,体に冷えを感じるようであれば,飲むのは遠慮してください.

そろそろ花粉症の準備をしましょう!

今日のニュースによると,今年は,例年の3倍の花粉量とのことです.
さて,花粉症の方,準備をそろそろしておきましょう.とりあえず,お金のかからない方法で...
(1)甘い物,果物,飲酒はアレルギー反応を促進します.そろそろ,抑え気味に.
(2)冷え症の方は,とにかくこの寒い間は,できるだけ体を冷やさないように!
飲み物は,紅茶,番茶,ほうじ茶,ジャスミン茶,プーアール茶にしてください.これ以外のものは,大抵体を冷やします.また,「生姜」(食べるときには,火を加えて下さい)や「焼きネギ」を日々の食事の中に加えましょう.生もの(サラダ,刺身)は避けて下さい.

乳幼児のアトピー

アトピーの原因となるものはいろいろ考えられますが,いろいろな患者さんを観察して気がついたことは,どうも患者さんの腸内細菌の問題が根本にあるようです。腸内細菌の(特に悪玉腸内細菌)異常繁殖によりアレルギー症状が励起されるようで,アトピーもこの一症状のようです。授乳期にお母さんが甘味類・フルーツ等をとりすぎると,母乳そのものの糖分が高くなり,この結果,子供の腸内細菌叢も乱れて,アトピーや喘息を励起しているようです。授乳されているお母さんは,気をつけましょうね。

ノロウイルスの胃腸炎にご注意!

最近,小平でもノロウイルスによる嘔吐・下痢症が流行っています.
魚介類の生食は控えた方がよさそうです.もらってしまった場合には,取りあえず,下痢止め,熱冷ましはできる限り使用を控えて下さい.
当院では,ノロウイルスにも対応できる漢方治療を行っています.お困りの方は,早い時期にお立ち寄りください.

咽頭痛のときのイソジンのうがい

咽の痛いときには,よく,「イソジン」のうがいがでてきますが,通常の風邪の時には,あまりお勧めできません。イソジンは消毒液ですから,正常細胞の細胞毒です。ウイルスの感染時には,咽頭粘膜はただでさえ弱っていますから,ここに,さらに,「イソジン」を振りかけてやると,粘膜バリヤが壞され,ウイルスの侵入を助けているような状態となります。溶連菌のような細菌感染では,イソジン消毒は有効ですが,くれぐれも,通常のかぜでは,イソジンのうがいは,却って毒となりますので,ご注意あれ。どうしても,うがいをしたい方は,緑茶(カテキン)うがいがお勧めです。お水でも十分ですよ。