風邪をひくと,よく咽が痛くなりますね。こんな時,濡れたマスクをして寢ると,あら不思議!昨日まで痛かった咽がだいぶ良くなっていることに気がつくはずです。やってみてね。ただし,この場合の咽の痛みは,ウイルス感染を想定しています。細菌感染,特に39℃もでるような,溶連菌感染のような場合には,やはり抗生剤が必要です。高熱を伴う咽頭痛は,一度,お医者さんにかかってください。
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私たちの体は,疲れると眠たくなり自然と眠りに落ちますが,疲れすぎると,かえって眠れない状態となります.実は,眠るのにも「体力」が必要なのです.体の状態(エネルギー状態)が悪化すると,眠りが浅くなり,寝ている時間がいくら長くても,深い睡眠が取れないために,昼間に眠たくなり,だるくなり,おまけに仕事の効率も悪くなり,その結果,残業が増え,更に疲れて,寝る時間が無くなり...な~んて,悪循環に陷っている方はいませんか?
寢ているときに,体はエネルギーを充電するのですが,その充電が,眠りが浅くなることで,充分に行えず,その結果,昼間に電池切れ状態となります.その充電したエネルギーを使って寢るので,その充電が不十分だと寢られなくなります.一般的に使われている睡眠薬は,残念ながら,この充電はできないので,睡眠薬で一見寢ているようで,実はしっかりとした睡眠は取れていないことが多いのです.こんな時は,やっぱり漢方が便利で,この充電そのものをする薬がいくつかあります.体のエネルギー状態バランスにあわせて,薬を使い分けますが,一度,この充電を漢方で行ってあげると,後は,自分の体が自動的にエネルギーを充電できるようになり,睡眠状態が改善してきます.もちろん,睡眠薬も飲む必要がなくなります.
とりあえず,交感神経の緊張状態を作り出す物は,すべて睡眠の妨げになりますから,喫煙,飲酒,甘味類の取りすぎ(果物も入ります),体を冷やすこと(体が冷える物を飲食すること,コーヒー,日本茶,ウーロン茶,青汁,牛乳等),夜遅くにコンピュータをすることは,まず,避けて下さい.それでも寝れない方は,どうぞ,御相談にのります.
そもそも喘息はアレルギー疾患で、西洋医学的に治療方法は確立されており、呼吸器学会でも治療マニュアルが作成されています。その確立された治療方法は、残念ながら、維持療法が主体となった治療方法となっています。東洋医学的に考えると、アレルギー疾患はすべて同様の範疇にはいり、これらは体の外側を保護する場所に発生してくる病気の範疇としてまとめることができますが(つまり皮膚に出てくれば掻痒感やアトピー性皮膚炎、鼻に出てくるものは慢性鼻炎・花粉症、肺に症状が出れば喘息となります)、実は、この原因は体表の問題ではなく、身体の体質的な問題が原因となるパターンが非常に多いのです。残念ながら西洋医学的治療方法では、このような問題に対して解決方法をあまり持ちません。東洋医学では、このアレルギーをおこしやすい「体質」を改善する方法があり、これにより喘息を起こしやすい状態を根治するところまでもっていくことが可能です。特に喘息をお持ちの方で多い傾向にあるのは、腸内細菌が非常に乱れていることによる、アレルギー体質があります。腸内細菌は、もともと体の中に住んでいる菌なのですが、アレルギー体質の方は、その腸内細菌が非常に悪性の腸内細菌と入れ替わっており、これらが分泌する毒素抗原がアレルギー反応の元になっていると考えられます。漢方ではこの腸内細菌をコントロールすることができ、正常な腸内細菌叢に戻すことにより、結果としてアレルギー出現の原因となる毒素抗原を分泌する腸内細菌群を抑え、アレルギーが出ない状態になると考えています。体に対しても、それほど無理やり症状を抑え込むような治療ではないため、非常にやさしい治療となります。このような治療を希望の方は,ぜひクリニックにお立ち寄りください。
西洋医学的には,足のむくみと冷え感はまったく別物として考える現象で,すぐ心機能とか腎機能,はたまた,栄養状態の異常という話にすり替わってしまいますが,東洋医学的には,まったく違和感なく受け入れられる現象であり,充分ありえる話です.体の熱産生能力がおちてくると,「水」も体の中で「まわせなくなり」体の間質部分に溜まってきてしまいます.特に頭の方に「水」をもっていくのには,熱エネルギーが必要で,このエネルギーが枯渇してくると,腰が痛くなり,足の方に自然と水が貯まります.「水」は,比熱の大きい物質なので,「水」の有るところは,冷えてきます.
人間の体の基本は,すべて酵素反応で機能していますから,熱エネルギーがなくなってくる状態は,人間にとっては致命的なものとなります.なぜなら,酵素反応は,すべて,「一定の熱」がないと,反応しないからです.栄養が足りないから,栄養のある物をたくさん与えれば,元気になるという,妄想も,この酵素の話を理解していただければ,明らかにおかしいことがわかると思います.冷えている人にとっては,いくら栄養分を入れてあげても,消化酵素がちゃんと機能しなければ,そのまま,おしりから,食べた物がでてくるだけで,いや,もっと悪いことに,腸管の運動も低下していますから,お腹の中に食べた物がどんどん溜まってきてしまいます.その結果,お腹が異様にふくれてきて,今度は,食べられなくなってきます.この状況を解決するには,高価な栄養剤を投与するだけでは,何の解決にもならないことがわかると思います(といっても,現在の西洋医学的な栄養学では,単に入れる物のみの学門に徹しているため,このような,患者さんサイドの話は,まったく皆無で,とてつもなくお腹が張る栄養剤しかラインナップにそろえていません.困った物ですが...).
こんな時には,まず,体を温めてみましょう.先日読んでいた本の中に,「アイロン療法」というのがあり,これがなかなか效くようです.その他にも,東洋医学では,体を温めて治療する術がたくさんあります.お困りの方は,ぜひ一度,クリニックに立ち寄ってみて下さい.
脊柱管狭窄症という病気は,最近,比較的ポピュラーになってきましたが,これに伴う「腰痛」はなかなかやっかいな代物で,整形外科的な治療のみでは症状の緩和は困難なようです.歩いていると,こむらがえりのような,筋肉痛がでてきて,歩けなくなってしまう,「間欠性跛行」という症状もでてくる病気です.
当院にも,「何とかならないか」と尋ねていらっしゃる患者さんが,しばしば....
ただ,この病気は,東洋医学的な考え方で治療を行うと,実は,比較的治療成績がよいので,この患者さんが来られると,内心,にんまりとしてしまいます.治療は,患者さんの体質により,いくつかパターンがあるのですが,2-3週間後に来院されると,初めは脂汗をたらしながら歩かれて,診察室に入ってきた方が,さっそうと歩かれて,診察室に入ってくる姿を見たときには,思わずにっこり,幸せな気分に浸ってしまいます.
今日も,お一人,「有名な」,大きな病院の整形外科から退院されたのですが,症状があまり改善しないといって,患者さんが来院されました(こういう時は.燃えるんだよなー).早速,薬をみつくろい,処方したのですが,さて,次回この患者さんは,良くなって来られるかなーと,ちょっと楽しみでもあり,薬がちゃんと効かないと困るなーと,ちょっと不安になったり,複雑な気持ちです.
アトピーの原因の大部分は、先日ご紹介した、お腹の中にいる「悪玉腸内細菌叢」や「かび」ですが、その餌になるのが、甘い物、フルーツ、お酒です。これらを止めてしまえば、症状は大方改善するのですが、どうしても甘い物から抜け出せない、「あなた」にちょっとした情報をお教えします。
砂糖の中でも、あまり「悪玉腸内細菌叢」や「かび」の餌になりにくいお砂糖(オリゴ糖)を見つけました。「ラフィノース」というオリゴ糖なのですが、すでに、いくつか臨床データが出されており、これを取り扱っている日本甜菜製糖株式会社(http://www.nitten.co.jp/product/raffi.html)のホームページに詳しく紹介されています。当院にも、少量サンプル置いてあります。ご希望の方は、来院時にお申し出ください(ちなみに、この会社からは一銭も頂いていませんが。。。。(-_-;))。ただし、何事も「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。甘い物を控えめにしてくださいね!(*^_^*)
最近,「めまい」を訴えて来られる患者さんが増えています.「めまい」の起きるのには,いろいろ原因があります.物理的な(解剖学的な)原因は,耳鼻科や脳外科の専門医の先生に治療をお任せすることにして,今日は,機能的な,西洋医学的なアプローチではなかなか症状の取れない「めまい」について,簡単な予防法・治療法を伝授したいと思います.
もともと耳の前庭という部分が平衡感覚を感知している部分で,この中にある,炭酸カルシウムでできている耳石器の動きで、私たちは,体の平衡状態を感じ取っています。この耳石器は三半規管の中にあり、三半規管の中はリンパ液で満たされています.体の「水」が過剰になると,このリンパ液の流れの状態に変化を生じ,このために「めまい」が生じてくるようです.
最近のように,じめじめした湿度の高い時期に起こりやすくなる「めまい」は,体の「水」のバランスが崩れて,体の保湿量が多くなる事による「めまい」がほとんどです.この時期には,もともと,湿度が高いため,私たちの体に,「水」が皮膚を通して入ってきます.このため,この時期には,「水」を介した症状が多く出現しやすくなります.この過剰な「水」により三半規管のリンパ液の流れにも異常が生じ,「めまい」となるようです.つまり,体の水分量が,ほどよい状態を保つことが,この「めまい」を生じさせないコツなのです.
体の中に,水をため込みやすいもので,代表的なものは「甘味類」「塩分」「解熱鎮痛剤」です.この時期には,特に摂取するものに気をつけましょう.